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スクールの考え方「第一回」

今!精神を問う

不登校のタイプを区分すると、学校に行こうと思えば行けるタイプと学校に行こうと思っても行けないタイプに分けられます。両者の共通点としては、精神的に幼い、精神的に弱い、社会適応能力に欠ける、情緒の発達のバランスを欠いている所が見られます。

特徴としては、まず依存心が強く、自主性・自発性が発達していません。自分で考えて行動し判断して責任を取る事が難しく、すぐ他人の責任にしてしまいます。「甘え」という形で出てきます。そして、「幼児的依存心」を中高生まで引きずって、障害にぶつかると挫折という形になります。
次に、非常に自己中心性が強い事です。デリケートで感性豊かという表現は、ちょっとした事で心は傷つきやすく、感情のコントロールが上手く行きません。俗に言う「キレル」という現象が起きてきます。これは自分の内面ばかり気にしている事が考えられます。
「いつも本当の自分をわかってほしい」という気持ちも強すぎると逆に「どうせわかってくれない」と考えてしまうようです。また、他人を外見で判断し他人の内面を想像する事はなかなか難しいようです。
更に思い込みが強く、固定観念・先入観が強いようです。たとえば、「どうせ親父は…」とか「きっと先生は…」など、実際現実的ではないとらわれに陥っている場合が、程度の差こそあれ多いようです。ひどくなると「皆自分を嫌っている、どうせ自分は駄目な人間だ」と病的になったりする事もあります。

子どもたちは皆、以上挙げた依存心の強さや自己中心性、社会性の未熟さを持っています。徐々に家庭や学校、社会の中で発達させていくものです。子供から大人になって社会に出て行く事は、これらを一つずつバランス良くクリアしていかなければなりません。不登校の子どもたちは、発達のアンバランスさからくる社会適応能力の欠如だと考えられます。

ではなぜこのような子どもたちが十三万人を越える数字になったのでしょうか。甘えが強く自分本位で頭でっかちの子供を作ってきたのは、実はかなりの部分家庭の父母の養育態度が大きいと考えています。父親不在の家庭によく見られる不登校は、この不安を典型的に物語っています。近親者の死別、離婚、不仲、単身赴任等による家庭の揺らぎが子供に影響を及ぼしているようです。

不登校の対策として、フリースクール玄海では「自立を目指して」をテーマにあげて指導に当たっていますが、幼児的依存心の強い子を徐々に自立に向かわせるにはまず「自律」が大事になると考えています。他人に言われてやる他律から自分で決めてやる自律への移行は大きなテーマです。
次に、関心が自分ばかりに向かう子供達には、他人への貢献(思いやり)を身につけさせたいと思っています。自分の幸せばかり願うのではなく、他人の幸せも願う子供になってほしいと考え、その意味でも道徳教育は大事だと思います。
次に、思い込みについてですが、とらわれからの開放は、いきなり「それは間違いだ」とか、いくら「少しおかしい」といっても聞き入れられません。一番問題なのは、終始同じような事を考えている否定的・消極的・悲観的状態です。
坐禅や写経は呼吸法や姿勢に意識を集中させる事によってリラクゼーションを得る事が出来ます。非常に効果的な指導法だと考えます。いつも緊張している状態から「弛緩」を取り入れ、交互にリズムをつける事によって、本来ある生命力は活性化していきます。物の見方、考え方を変化させるのはこれらが前提となります。
次に欲求を考えてみると、人間の欲求は、まず安心・安定です。次に家庭や仲間との愛を育みたいというものです。第三に集団に帰属したい。第四に人に認められたい、成功したい、他人より優れたい。最後に自分らしくありたいと思うのです。

以上の事から、昼夜逆転している子供に「何になりたいの?」と聞いても無駄です。おそらく彼等の回答は「ゲームがしたい」が多いでしょう。彼等の欲求がどの段階にあるのかを考えていく事が大切です。子供達の発達段階や家庭環境、生育歴を良く観察しながら、どこを伸ばせば良いのかを、発達や欲求を考慮しながら指導するのが効果的であると考えます。同じ世代が集う、社会性を身にける場所として、やはり学校は必要な場所なのです。不登校は決して「価値観の違い」からくる「自由」や「個性」の発露ではないのです。学校に行く・行かないが問題ではないのです。社会に出ていけるか否かが大切な事で、学校や家庭で子供達に何を身につけさせなければならないかを考えてほしいのです。

子供達には将来、弱い人や困った人を助ける事が出来る人間になれ、その為に強くなりなさい、人のために運動も勉強もがんばりなさい、といっています。そして私達職員も便器磨きをしながら、自分自身も磨く事を忘れてはならないと考えています。
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テーマ : 子供の教育 - ジャンル : 学校・教育

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